不登校や引きこもりになった原因はいろいろあると思いますが、結果的には、周りから理解されないことにより、子供たちの自信がなくなったり、頑張りすぎてしまったことで、学校や社会などの集団の中でやっていくエネルギーがなくなってしまったと考えられます。

 これまで関わってきた不登校の子供たちは、人一倍、繊細で鋭い感覚・感性を持っていて、優しくて人の気持ちがよくわかったり、真面目で正義感が強く、こだわりが強かったりして、自分の気持ちや自分のペースを大事にする子供たちが多かったです。
 それゆえに、周りに合わせることが難しく、友人や先生方に理解されにくいことも多く、学校に居場所がなくなってしまったケースが多いように思えます。
 そこで、大事なことは、少なくなってしまった自信とエネルギーを取り戻すことだと思います。 
 子供たちがそれぞれの考えていること、思ってきたことをじっくり聞き、受け止めます。どんな考え、感じ方であっても、否定されるものではないと考えます。
 一人ひとりの考えや気持ちを大事にしてあげること。自分は自分で良いんだと思え、自己肯定感が持てるようになることが大事だと思います。
 そうすることで、自分を見つめることできるようになり、自己を理解したり、他者の気持ちを理解したりすることができるようになります。
 さらに、人や社会との関わりが楽になったり、物事を前向きに考えることができるようになり、自分に合った生き方(学校や社会との関わり方)を探すことができるようになるのだと思います。
 
★Aさんのケース★
中学1年から3年まで教室には行けず、相談室や適応指導教室で過ごしました。通信制高校に行き、今は大学を目指しています。中学時代を振り返ると「どうしてあんなにネガティブだったのか、今から思うと考えられないほど、今は前向きになった」と報告してくれました。「あの時、たくさん話をじっくりと聞いてくれてありがとうございました」と話してくれました。
 
★Bくんのケース★
中学2年生のとき、クラスメートからからかわれて、教室に行くことができなくなりました。高校生になり、新しい環境になり、生き生きと通い始めました。「今は僕がクラスのリーダーみたいな存在になっています」と報告してくれました。
 
★Cさんのケース★
中学校の校則や人間関係にはなじめませんでした。高校も途中でやめてしまいましたが、今は、好きなこと(ファッション)を仕事にしている、「もう社会人やっているんだ」と嬉しそうに話してくれました。
 
★Dくんのケース★
小学校高学年からずっと自宅に引きこもった状態で中学二年生になりました。自宅まで何度も足を運んでいるうちに、大好きな猫の話をしてくれるようになりました。自分の書いた漫画を見せてくれもしました。一緒に学校の相談室まで通えるようになり、一人でも登校できるようになりました。高校への進学も決まりました。
 
自分を知るために時間がかかることもあります。時には環境が自分を変えてくれることもあります。あるいは、自分の好きなこと、得意なことを見つけることで道が開けることもあります。
 
 保護者の方は特に、不登校や引きこもりの状態が長く続くと、不安になったり、焦ることもあると思います。どうしたらよいのか分からなくなり、本人あるいは、ご自分自身を責めてしまうこともあるかと思います。
 でも、大事なことは、お子さんのことを信じて、本人たちのペースや意思、考えを尊重してあげることだと思います。責められるとかえってお子さんたちは自信を失い、ますます学校や社会から遠ざかってしまいます。
保護者の方の定期的な面談もおこなっています。)
 
 そのために。。以下のステップを考えます。一人ひとりの関わり方や次のステップに進む時間は違ってきます。何よりも、焦らずにじっくり関わることが大事です。

 
[ステップ1]
不登校や引きこもりの状態で、自宅から外に出るのが難しいお子さんのケースなどは、まず家庭訪問にて対応します。
本人とお話したり、一緒に勉強したりして、すこしずつ慣れてもらえたらと思います。
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[ステップ2]
自宅から外に出て、フリースペースまで通えそうになったら、少しずつ通います。他の人がいないほうが良ければ、時間帯も配慮します。
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[ステップ3]
通うことが安定してきたら、少しずつ滞在時間を伸ばしたり、他の人がいるところにも慣れて行き、様々な活動に取り組んでいきます。勉強や、工作、パズル、運動、料理やお菓子作り、、など、本人がしたいことをします。
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[ステップ4]
自分のペースで、自分の興味あることに取り組んで行くうちに、少しずつ自分に自信がついていきます。
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[ステップ5]
自信やエネルギーがたまってきたところで、社会や学校との関わりをどうしていくか、本人に考えて決めてもらいます。自分で決めることが大事です。

[ステップ6]
本人の気持ちや希望を尊重し、学校や社会への橋渡しとして、情報を集めたり、連絡を取ったりして連携していきます。


 
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